当たり前のこと

 

例えばAmazonMusicで、たとえばGooglePlayミュージックで、おすすめとかにあるパット・メセニーのプレイリストを聴いたとする。

聞き覚えのあるあの曲やこの曲が流れてくる。そしてそこにはかつてビニールの時代にミュージシャンが時間をかけて曲順を考えて作ったアルバムのような統一感はない。それはそう。そういうもの。

そうはいってもパット・メセニーの場合はなんとなく聴けちゃうのよ。

 

それがさ、これがトム・スコットだったらさ、どうなるか。

 

いや、トム・スコットは好きよ? いますぐひとりだけ好きなサックスプレイヤーの名前を挙げろさもなければ鳥の糞が頭に落ちてくる、と言われたらトム・スコットを選ぶくらいには好きだ。でも、フラワーミュージックだったり、ジャズロックだったり、アコースティックジャズだったり、AORの歌伴だったり、打ち込みやオーバーダブてんこ盛りのスムースジャズだったり、ジョニ・ミッチェルだったりブルースブラザースだったり、西海岸だったり東海岸だったり、もうバラバラ。びっくりするくらいバッランバランじゃないですか彼。デビュー以来各方面に脈々と連なる人脈。多才にして多彩。まさにアメリカンドリームを実現したひとりであるのは確かなんだけれど、iPodでシャッフルすると大変なことになる。

 

ちょっとばかり微妙な気持ちになるわけです。